This is what I live for

食べることを生きがいにしている人が書く、「食」を中心とするブログです。

店裏で食べた甘い春巻

食べ歩き旅行で必ず行く場所は、現地の市場。

事前に調べたところ、台南の中西区に永楽市場という場所があり、そこには金三角と呼ばれる名店があるとのこと。

 

旨いものが食べたいなら台南に行け、といわれるくらい美食の街の名を誇る台南の名店でどんな出会いがあるのだろうとワクワクしながら、朝ごはんを目指して永楽市場へGO!

金三角の最初はここ。

 

金得春捲

f:id:guruguruhatty:20180520175556j:plain

こちらのお店は、テイクアウト専門なのですが、次から次へとお客が絶えません。メニューは春巻のみです。

春巻(40元)を買って、お店の人が座るらしき椅子をお借りして店先でもぐもぐ。

てきぱきとした春巻づくりを見つつ、市場の活気に囲まれながら店裏という超特等席で春巻を頬張りました。

店先と店の後ろとの両方で春巻製造がおこなわれていて、次から次へと箱に詰められていきます。店番役と製造専門の店員さんとの見事な連係プレーに圧巻。

一秒たりとも無駄な時間はありません。

f:id:guruguruhatty:20180520173006j:plain

 

皮に、たっぷりのキャベツ、錦糸卵、エビ、ソラマメ、揚げ豆腐、豚肉などをのせた後、砂糖とピーナッツの粉(右奥)を超大量にかけて巻いたら出来上がりです。

砂糖とピーナッツの粉は、「え?こんなにかけてるの??!?!」というほどかけていました。びっくりの量です。たぶん煮物とか料理に入れる量を超えてお菓子に入れるくらいの量は普通にかけています。

 

でもこの甘さとピーナッツの香ばしさはどの具材とも相性いいんですよ。キャベツのシャキシャキ感とみずみずしさに、ほんのり甘い砂糖とピーナッツの香ばしさが◎。

f:id:guruguruhatty:20180520175703j:plain

台湾式の春巻は、一口食べるごとに違った表情を見せてくれます。食べる側も飽きが来ません。次は、次は?とかぶりついていると食べ終わっていました。

 

【春巻の目まぐるしさ解説(食べてる側視点)】

砂糖の甘さ&ピーナッツの香ばしさという意外性を味わいつつキャベツのみずみずしさとシャキシャキ感をしばし楽しむ

⇒だしをすったような揚げの旨みが出てくる

⇒卵と肉のほのかなしょっぱさがひょっこり顔を出してきていい感じ

⇒と思っていると、そら豆のほくっとした触感になんだかほっこり

⇒と思ったらエビのプリプリ感に盲点を突かれる

⇒そして最後にまたキャベツのシャキシャキとピーナッツの香ばしさで幕引き。

 

 

まあ要するに触感も味もいろんな要素が詰まってました。

中華料理としてよく知られる揚げ春巻とは全く別物で、超大量の砂糖を入れているのを見た時はちょっと引き気味になりましたが、総合的には美味しいと思います。個人的にはピーナッツの香ばしさとキャベツのシャキシャキ感が結構好みでした。

砂糖&ピーナッツの粉は、春巻用に調合されているのかもしれません。

 

大きさは大きな口でかぶりつくぐらいの直径があり、1本で結構おなか一杯になりますので、一人旅の方はご注意を。複数人いる場合は、シェアするのがいいと思います。

2本以上買うと、箱にいれてもらえそうでしたよ。地元の人は、5箱くらい平気で大量買いしていました。テイクアウトして家族と食べるのかな?

 

店裏でかぶりついて大きな口をあけてかぶりついた春巻。日本でもこうやってかぶりついて食べるものなんだっけ・・・と思ったのですが、今思うとそのとき思い出したかったのは恵方巻かもしれません。

 

そういえば、普段かぶりついて食べることってあんまりないかも。

箸やスプーンを持って食べることが多かったせいか、、食べものにかぶりつくって「ものを食べている感」が味わえていいよねと思ってしまいました。小さな子供だと日常的にやっていることかもしれないけれど、大人になるにつれ、大きな口を開けてものを食べるなんてことしなくなるもの。

道具を使うのもいいけど、そのときそこにあるものを一生懸命食べてるという動物的な日常行動もたまにはいいなーなんて。

かぶりつくという行為が、本能を呼び起こさせたのかなんなのか、その後の食欲メーターを覚醒させてくれました。

 

 

またいつか大きな口を開けて台湾式の春巻きをかぶりつきに来たいと思います。